2004年2月15日

中国：上海で拉致からの脱出！危機一髪！

このところ天気も良く気温も10℃以上だろうか、春の上海市内を覗いてみたくな り、10：30頃ホテルからタクシーで一人ブラリ散歩に出た。 タクシーは、約40分間で国際市場に着いた。10元の高速道代を含め113元のタク シー料金だ。 昼近いため凄い人込みで、人種は国際色豊で、さすが国際都市上海だ。 一坪、二坪位の小さな店がひしめき合って、衣類、バック類、装飾品類などが溢 れ返っている。 店の数は百か二百か数えられないが、全て見て歩くには時間が足りない。

所在無く見て歩いていると、偽物屋の客引きが声をかけて来た。近くの店に案内 されるのかと思ったところ、店の間を通り抜け、その背後の奥の奥の狭くて暗い ぼろ屋の小部屋に連れ込まれた。 小部屋には、人相の悪い売人が居て私一人を小部屋に入れると入口のドアをロッ クしてしまった！
私は客引きと売人に拉致されたのだ。 そこにある腕時計を見せられたが気に入ったのが無いので「不要」と言ったとこ ろ、A級品を見せると言って更に奥の２階の狭い小部屋に連込まれてしまい、帰 り道も分らなくなった。 私は無事戻れるのだろうか。早く脱出しよう！そのためには何か買うしかない か。
と、思い450元と言われた腕時計を300元に値切って買い、冷や冷やで太陽の 下に逃げ戻った。 買った物を良く見ると、ひどい偽物の偽物！だ。 勝手を知らない日本人一人で客引きに付いて行くのは絶対止めよう！

そこからタクシーで有名な豫園(Yuyuan Garden)に移動した。10分位で14元。 ここは明代の庭園で池、築山、植木などが素晴らしい。今日は残念ながら入園口 を見るだけで入園を割愛し、その廻りを楽しんだ。 その周囲はショッピング街で茶器、お茶、書道道具、楽器など中国文化品の店が 多い、もちろん衣類や装飾品（本物）の店も多い。 また、上海名物の小包籠（ショウロンポウ）（肉汁の入った蒸し餃子に似ている）が 有名で、「南翔」レストランには長い待ち行列が出来ている。とても待てないので 食べるのは断念。 通路と言う通路は観光客が鮨詰め状態で人込みに押されながら移動するしかな い。 人込みを避けるべく、外灘(ワイタン)に向かった。 歩いても行けるが、多少疲れてきたのでタクシーで移動。5分、11元。

外灘は19世紀半ばから欧米各国の租界が置かれていたところで、まるでヨーロッ パに居るような景色である。 これらの建物のライトアップがまた素晴らしく1億ドルの夜景だが、今回は見る 機会が無さそうだ。 ここには観光客の他、地元の人々やカップルの憩いの場所でも有るようだ。 2/14はセント・バレンタインデーなので花売りが一生懸命、カップルの男性にバ ラの花束を売り込んでいる。 男性が女性に花束を贈るのがここでのバレンタインデーの習慣なのだ。 未だ肌寒い昼間に、アツアツのカップル達が彼方此方で抱合って歩いたり、座っ て抱きついたりしている光景に赤面しそう！ 一人身には毒なので逃げるように南京東路に歩いて向かった。

南京東路には歩行者天国があり、高級デパート、レストラン、宝石店など高級店 が軒を連ね、東京の銀座に相当する上海市内の中心だ。 ここにも、中国中、世界中の人々が集まってきていて凄い活気と人込みだ。 牛丼、ラーメン、マクドナルド、ケンタッキーフライドチキン、UNIQLO（ユニク ロ）もある。みんな歩きながら、歩道脇で、と食べるのが好きだ。 ウィンドウショッピングにも飽き、歩きにも疲れたのでタクシーを拾い嘉定のホ テルに戻る。 ホテル着が3時半頃で約5時間の上海クイック観光を楽しんだ。今日の観光出費は 約600元だった。

天津を日本風に例えると、平成の時代に明治の人々がタイムスリップしてきて生 活しているような、ハード（建物、道路、自動車など）とソフト（人、行動、フ ァッションなど）のアンバランスと言うか違和感を感じる。
その点、上海は、世界最新のハードにソフトが追い付いてきており、調和のなか に人々の活気が溢れている。 車も建物も人も、欧米、日本、韓国、中国など世界中から集まり、さながらイン ターナショナル坩堝で熟成中だ。 その経済成長と近代化は急速に周辺に拡大しているようだが滅茶苦茶広大で人口 の多い中国全体でみるとその速度はゆっくりなんだろう。 中国の人々も色々戸惑っていることだろう。

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